系図上、縄文時代にまでさかのぼる天皇家。初代天皇、神武による東征によって日本開闢はなったのか?「記紀」にみる神話の読み方とは?
■ 神話の時代

神話って言うとわたしなんかはギリシアのお話を思いだしちゃうんですけど。

ま、普通そうよね「神話」で天照とか神武天皇を思い出す人の方が珍しいでしょうね。

戦後の民主教育でそういうところに触れるのがなんかタブー的になったって言うのもあるかもしません。

任侠映画なんかで見ていても掛け軸に思いっきり「天照大神」とか書いてるもんねー、イメージ的にちょっと灰色っぽいのが問題なのかなーとか思っちゃうってのがあるかもしれない。

そんな映画を見てるのか・・・。

実在が確認されてる第10代崇神天皇の前の第2代〜9代までの8人の天皇、この人たちを「欠史八代」と呼んでておそらく架空のものであろうってことになってるんだけど系図としてはちゃーんと載ってるもんね。
公文書的には今の天皇の祖先は神武天皇に行き着いてしまうのよね。神話とか架空だとかって言うのは一応、「言われてるだけ」なんだなー。

なんで架空だなんて言えるんですか?

普通に考えて人の寿命が150年も200年もある訳ないでしょ?
卑弥呼の時代なら30歳はもう老人、信長の時代でだって「人生50年」とか言ってたんだよ。

でも正式な系図としてそうなってくるのなら架空だろうがなんだろうが今の天皇の出自は神武天皇にどうしても関係づけないワケにいかなくなりませんか?

そうよ、そこなのよ。天照大神や大国主尊とかで高天原がどーしたこーした、国譲りがあーしたこーしたと。
こういうところからどうやって史実を読み取るかってことがポイントなのよ。

架空の世界から真実を知る・・・か。

残されたモノっていうのが『古事記』に『日本書紀』、いわゆる『記紀』と呼ばれるものしかないんだ。
これって編纂当時の政治的事情も考慮しないとならなからすごく難しいんだよね。

当時の為政者の思惑が入ってそうですもんね。

歴史書というものはそういうものだから仕方ないんだけどさ。

実在が確実視されてる崇神天皇が初代なのでは?とは言われてはいるものの、公的に初代天皇と認識されてるのはやっぱり神武天皇ってことになってますね。

でも実際考えてみるとすごくないですか?神の子孫ですよ。

世界でも珍しいでしょうね。これは宗教と共に歩んで来た天皇家ゆえのお話だろーね。
シャーマン的な要素は天皇が統治者である理由の中でもかなり大きいと見てるんだ、わたし。

後の律令制でも神祇官が太政官と同列に置かれてることからもわかりますよね。

だからさ、ヘタに「親しみやすい皇室」なんてしなくてもいいんだよね。もうハナっから「違うモノ」として認識させるべきなんだよ。

なんだか開設早々危ないなー、もう。

だって系図上きっぱりと「神の子孫」と言ってるんだからさ、それならそれで通したらいいのよ。別にそれでいいじゃないのさ、大して危険な思想だとも思わないよ。
大体が宗教なんてーものは・・・

あーーっ、もうそれくらいでいいですーー!!

なんだか先行き心配になってきた・・・

    
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